統一教会員への救出カウンセリングに関する問題を提起した本、『我らの不快な隣人』。
その本の帯に、衝撃的な文言が記載されていた -
~『家族の、家族による 家族のための拉致監禁』~
あまりにも衝撃的だからか、反対派からのクレームが入ったからなのか、楽天やアマゾンの購入サイトの写真からもこの帯は消されていた。
(発売当初は この帯文字も写真に載っていたのに)
これから保護説得を考えている家族の方々はもちろん、かつて保護説得を経験したことのある家族や、説得を受けたことのある方にも是非読んでもらいたい。
第一部では、「夜桜餡」のサイトで知られる宿谷麻子さんの一連の拉致監禁騒動が詳細に記されている。月刊現代の記事の背景が良く分かった。
保護説得を実行するための教育、親の心理、説得牧師の心理、監禁中の本人の心理推移、・・・・そして、あまりにも大きな弊害・・
文章は淡々と綴られている。
しかし、分かる人には分かると思うが、その心情の背景は、あまりにも複雑で、哀しい・・・
筆舌しがたい思いが、背景に感じられる・・
<心が死んだように感じる>
<どこかに逃げてしまいたい>
<精神安定剤を飲んだのに二時間しか眠れず>両親には、娘の精神状態がまさかここまで深刻なものだとは思いもよらなかった。
黒鳥は麻子たちの状態をこう説明していた。「子供たちは脱会しても、喪失感や心の空洞に苦しむので、数年間のリハビリは必要だ。統一協会のマインド・コントロールの影響がなくなるまでは、社会復帰を急かすことなくゆっくり見守ってやる事が大切だ」
調子が悪そうなのは麻子ばかりでなく、勉強会に参加しいていた脱会者の多くがそうであった。そのため、両親は黒鳥の説明を真に受け、時間が経過すれば麻子を含め、みんないつかは回復するだろうと思い込んでいた。
それだけにショックは大きかった。
ホームページを読み進めるうちに、娘の脱会後の苦しみは喪失感などではなく、監禁によるものだということが、次第に鮮明になっていった。統一協会から救出するために保護説得した結果が、娘をここまで苦しめることになろうとは・・・・。
『我らの不快な隣人』より抜粋
悔やんでも、悔やみきれなかった。
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