旧統一教会の解散に関して、有識者の意見① 国際弁護士より

旧統一教会解散 統一教会

旧統一教会の解散に関して、教会側は控訴の働きかけをしているだろうが、教会員以外の第三者の意見を聞いてみたいので紹介しておく。

国際人権法専門の弁護士による意見

Patricia Duval
パリ弁護士会会員。国際人権法専門。仏ソルボンヌ大学で公法の修士号取得。欧州人権裁判所、欧州評議会、欧州安全保障協力機構(OSCE)、欧州連合、国連などの国際機関を含め、仏内外で少数派の宗教・信仰の権利を擁護してきた。
宗教・信仰の自由に関する学術論文も多数。

国際人権弁護士パトリシア・デュバル氏

フランスの国際人権弁護士、パトリシア・デュバル氏は、世界平和統一家庭連合(家庭連合、旧統一教会)への解散命令を維持した東京高裁決定を国際法違反と非難する声明を、国連欧州本部(ジュネーブ)の「宗教・信仰の自由に関するNGO委員会」に提出した。声明の全文は以下の通り。

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東京高裁による家庭連合の解散決定は、3月4日午前11時に発表された。その直後、清算人の伊藤尚氏が教団側の福本修也弁護士に電話を入れ、「清算人は本日、全国のすべての教会を訪問する。私は本部教会に行き、清算手続きを説明する」と告げた。

その約1時間後、全国の教会に5~10人の弁護士が警察官を伴って姿を現し、清算手続きを説明し、すべての資産を差し押さえ、教会の鍵を押収した。全国に260ある統一教会の教会の大半で、これが起きた。

東京・渋谷の本部には20人の清算人が到着し、建物を閉鎖した。職員は立ち入りを禁止され、自宅待機を命じられた。

清算に関するウェブサイトは、高裁決定が出た直後に公開された。
ドメインはすでに2月13日、つまり高裁決定の3週間前に取得されており、6つのPDF文書もすでに公開されていた。すべてが緻密に準備されていたのである。

教会員の一人は次のように報告している。
「高裁の決定が公表される前から、約1000人の弁護士と警察官が協力し、清算手続きが円滑に進むよう準備していたように見えました。政府や裁判所は、法人解散後も宗教の自由は守られると約束していましたが、私たちはすぐに信仰実践が不可能となる状況に追い込まれました。
全国の教会に清算人が同時に派遣された様子は、まるで巨大な犯罪組織への大規模捜査のようでした。
解散に伴い全国の教会が閉鎖され、信徒は礼拝の場を失いました」

これらすべては、地裁が出した解散命令を支持する決定の後に起きたものだ。解散命令は、何十年も前に脱会者が損害賠償を求めて提起した民事訴訟のみを根拠としており、民事裁判所は「社会規範」や「社会的相当性」に違反したとして教会側の責任を認定したものだった。

4人の国連特別報告者は昨年10月1日に共同声明を発表し、「公共の福祉」という曖昧かつ広範な概念に基づく解散決定は国際人権法、とりわけ宗教を実践する権利の制限事由を厳格に限定している国際人権規約第18条3項と整合しないとの懸念を示した。

高裁は数百ページに及ぶ判決の中で、国連特別報告者が示した懸念にわずか2ページで以下のように回答した。

▽解散命令は宗教法人格を剥奪するだけであり、信徒の宗教活動を禁止・制限する法的効果は一切伴わない(だが、これは事実として完全に虚偽である)。
▽そして、日本の民法において不法行為とされ、公共の福祉に重大な害を及ぼすと明確に認められる行為は、規約18条3項が列挙する「公共の安全、公の秩序、公衆の健康若しくは道徳又は他の者の基本的な権利及び自由」の侵害に該当するといえる、とした。

言い換えれば、裁判所は同語反復的かつ誤った論理を用いたのだ。公共の福祉に基づく解散は正当であり、国際人権法の下でも正当である、と。

この決定は、国際法に対する明白な違反であり、戦後に日本が加入したとされる国際機関および人権へのコミットメントに対する深い軽視を示すものである。

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