先日取材で韓国に行った際に驚いたのが、統一教会教祖、文鮮明の人生路程が書かれた本が発売されていたことだ。
一般の書店に普通に平積みされておいてあった。
売り上げも好調らしい。
もちろん同宗教法人内で発売されたものならわかるが、編集、出版は統一教会系の出版社ではない。
日本では別の出版社が統一教会の教祖に関する本を書くとしたら、批判対象でしか考えられない。
しかし、内容は客観的に文氏のこれまでの功績を綴り、好意的であるという。
タイトルは『平和を愛する世界人として』だとか。
日本で宣伝しているところは統一教会しかないが(笑)
http://www.kagoshima-ch.hello-net.info/2080.html
統一教会の韓国国内の評価と日本の評価とは大きく異なることに改めて驚いた。
日本ではマスコミの過度な報道と霊感商法問題でカルト団体と称されているが、韓国ではそれははるか昔のことになっており、今では普通の宗教団体の一つとして自然に社会に溶け込んでいる。
日本の創価学会や日本基督教団のように一般の大学や中学校高等学校、国際病院、体育館、バレエ団に加え、プロのサッカーチームまで有している。
それらは普通に一般人が利用し、社会の一部として認識されている。
韓国人の間では、文鮮明は、宗教理念を持った実業家としての認識が強い。
彼をメシアと称えるのはもちろん統一教会員だけである。
しかし、彼の理念に賛同する一般人も多いらしい。
今回、この本を企画した出版社(キムヨン社)の編集長は、敬謙な仏教徒だという。
それなのに文鮮明を尊敬しているのだとか。
出版の際に、韓国のキリスト教会から出版反対の圧力があったらしいが、その圧力に屈せずに出版されたという。
韓国では、もはや世論は日本のように、ただ統一教会を非難するだけにはなっていない。
日本においては、日本統一教会の内部改革が行われないと、日本社会に受けいられるのはまだ時間がかかるのだろうね。
まぁ、その本が日本語に訳されて発売されることなどないでしょう。
ちなみに韓国では、もちろん拉致監禁を伴う保護説得など存在していない。
アメリカでは保護説得をする側が、人権侵害で逮捕される。
日本では、今でも拉致監禁を伴う保護説得が推進されている。
日本だけ、異常なのである。
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