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月刊『創』編集長が強制改宗問題に対して出したコメント

強制改宗 反対グループ

少し前の話になるが、月刊誌『創』で宗教ジャーナリスト室生忠氏が執筆した連載「知られざる『強制改宗』めぐる攻防」という記事に対し、批判を受けた浅見定雄教授が名誉毀損裁判となった。

この裁判では、反統一教会陣営が運動としても取り組み、結果浅見教授の勝利となった。その結果を受けて、反統一教会陣営は室生氏の記事の全てが虚報だったかのようなキャンペーンを張った。

月刊『創』編集長 篠田博之氏が、その経緯についてのコメントを2001年3月号で発表している。

編集者の立場として至極聡明な内容であり、同時に反統一教会側の政治的思惑やこの「保護説得=拉致監禁を伴う強制改宗」の問題の深さを物語る文でもある。
少々長いが、全文を掲載しておく。


宗教ジャーナリスト室生忠さんが本誌2000年3~8月号に執筆した連載「知られざる『強制改宗』めぐる攻防」に対して、昨年6月、浅見定雄・元東北学院大教授から名誉毀損訴訟が起こされた。
既に公判は数回に及ぶが、ここで本誌の立場を改めて明らかにしておきたい。

というのも、先方は法廷外でも幾つかのメディアを使って室生さんを非難。
それもどちらかというと本誌のスタンスに近いメディアであるため、読者から、事情を説明してほしいとの声が寄せられるようになったからである。

連載を読んでくれていた読者はご存知だと思うが、本誌としては室生さんの連載を問題提起と位置付け、誌上で論争を起こそうと考えていた。ところが批判された側には応じてもらえず、裁判に至ってしまったのである。

これまでも本誌はオウム問題など多くのテーマをめぐって対立する双方の意見を載せてきたのだが、統一教会をめぐる対立は論争も成立しない深刻なものであるようだ。

室生さんは「統一教会寄り」とか「統一教会と癒着」といったレッテルを貼られて攻撃されることになってしまったのである。

本誌は統一教会に対しては批判的だが、たとえどんな教団であろうと、そこから脱会させるためには手段を選ばぬといった考え方には反対だし、一部とはいえ日本において強制棄教が行われてきたのは事実のようだ。

したがって、なぜ日本において欧米では否定されている強制棄教が行われてきたかを家族の在り方や宗教、精神的風土にまで立ち入って分析検証したいという室生さんの持ち込み企画を掲載したのだった。

もちろん室生さんと本誌の考え方が全く同じということではないし、編集者と同じ意見でないと載せないというのでは雑誌は成立しない。だから本誌にできることは、室生さんの提起に対して異論があるならば、それをも掲載して議論を深めていくことだった。

私怨に基づく攻撃やだめにする批判であれば、即座に裁判を起こすのも当然だろうが、少なくとも本誌は室生さんの問題提起はそういうものではないと判断した。もし論争の家庭で事実誤認があれば誌上で訂正していくことで対応できると考えた。

奇妙なことに、浅見元教授は本誌での論争は拒否したが、『週刊金曜日』に載せた論考に対して室生産の反論を同誌が載せたため、結果的に誌上論争が繰り広げられている。

今回、室生さんから『週刊金曜日』での反論で掲載されなかった部分を本誌に載せて欲しいという申し出があった。本誌では論争が成立しておらず、結果的に室生さんの意見のみが掲載されることになってしまうのだが、投稿扱いとして掲載することにした。

裁判の過程でも、本誌の当初のスタンスを変えていない。ただ、このテーマで論争を成立させるのがいかに困難かを改めて認識した。

拉致・監禁を伴う強制棄教の問題を、統一教会当事者以外で初めて提起したのはジャーナリストの米本和広さんだが(宝島社刊『教祖逮捕』に収録)、これについても反統一教会の牧師などから「今どうしてこの問題を取り上げるのか」という批難が寄せられたという。

反統一教会にとってマイナスだといった政治的思惑から、「強制改宗」をめぐる議論がタブーになってしまうことを、本誌は最も怖れるものである。

                 『創』編集長 篠田博之


第三者の立場である篠田博之氏のこの発言は、この保護説得問題に関して大きな意味がある。

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