■元信者へのアンケート
反対牧師の草分けとして活躍していた川崎経子が、谷村教会の牧師だった頃に行ったアンケートを行った。
対象は、保護説得によって脱会した31名の元信者である。
匿名性だったのか、彼らの率直な意見が回答に書かれているので、以下に紹介する。
○心をかたくなにする態度となった原因
「私に聞こえないようヒソヒソ話をしていて腹が立った」
「あれっと思い、一人でトイレの中で考えていた時、トイレをこじ開けられた」
○両親に望みたいこと
「親は子供の気持ちを理解しようと努力して欲しい」
「子供の立場にたってものを考えて欲しい」
「自分のあるがままを受け止めて欲しい」
「私の気持ちを分かっている存在でいて欲しい」
「救出のために自分がどれだけ苦労してきたかというばっかりで、子供の気持ちを知ろうとしないのはやめて欲しい。それまでの親子関係も微妙に親に対する不信感を作っているのだから。」
このアンケートは川崎牧師自身が『自立への苦闘』(※注)という本にも紹介されている。しかし、意図的に割愛されているところがある。大方、マインド・コントロールがまだ解けていないとして掲載が省かれたのではないだろうか。
○両親にして欲しくなかったことについて
「嘘をいって呼び出され、突然車に押し込まれたこと」
「保護の際、睡眠薬を使われたこと」
○牧師の態度について
「体を触ること。肩をたたくだけでもダメ」
○キリスト教に望みたいこと
「統一協会があれだけの青年を集めるのは、マインド・コントロール以上に、そこに努力と活気があるからです」
「こんなことを書くのは失礼か知れないけれど、キリスト教に欠けているものが統一協会にはあると思う。キリスト教には、統一協会と比べて行動があまりないと思う」
○統一協会で得たものがあったか、それをどう生かしていきたいか
「神を知ることができたし、感謝することを教えてもらったので、これからも神様や周囲の人に感謝するよう心がけたい」
「得たものはたくさんあった。神様の愛、人を愛すること、良心への思いやり、数え切れない。これから生きていく中で、仕事や人間関係、両親への気持ち、何よりも神様を知ることができたので、その気持ちを忘れずに与えていきたい」
「人間の可能性、強さを知りました。何でもできるという感じです。親子関係の大切さや、愛情の大切さを感じ、人生についてもより真剣に考えるようになりました。人間関係なども、より深い面で、理解というか、心の広さというか、やさしさみたいなことを得たと思います。」
「目的感に徹して物事をすること。一体となってみんなで頑張ること。許す気持ち。人間は一人では生きていけない。喜びもその中から見出せない。人との交わりの中から様々なものが、生みだされることを体験的に感じた。また、人の心のもろさ、環境によって操作される恐ろしさ。人間には、どんなに頑張っても、超えられない壁がある。謙虚さを学ばせてもらった。また、周りの家族、友人の愛情を骨身に感じた。」
(参考:米本和広著 『我らの不快な隣人』より)
「統一協会で得たもの」の質問に対しての回答がこれだけ長く書かれているのが興味深い。
「統一協会は犯罪集団だ」とする反対派の主張は、結局 相手を絶対に認めたくないという宗派対立の批判でしかないのではなかろうか・・?
注※ 『自立への苦闘』
第三者の立場のフリーライター米本氏が拉致監禁の保護説得の現状を世に訴えた『月刊現代』の記事・・当ブログに掲載)に対して反統一教会側が自分たちの正当性を主張するために書いた本だと思われる
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