保護説得レポート

講談社 月刊現代2004年11月号掲載されている長編ドキュメント
『書かれざる「宗教監禁」の恐怖と悲劇』をご紹介
※著作者の許可を得てアップしております。

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03.『宗教戦争』

『宗教戦争』の様相も 統一教会は、「世界基督教統一心霊協会」を正式名称とし、64年に宗教法人として認可を受けた、文鮮明を教祖とする韓国生まれのキリスト教系新興宗教―だが、こんな説明を長々とするよりも、元新体操選手の山崎浩子や、歌手の桜田淳子...
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12.最後の話し合い

最後の話し合い 麻子と美佐は戸塚教会の勉強会で、統一教会の問題点を話しながら、「でも保護説得だけはやめて欲しい」と、機会あるごとに訴えた。 黒鳥は暖簾に腕押しの態度だったが、それでも「麻子さんのような路上保護はやめたほうがいい」と話していた...
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11.変調

変調 96年7月―。麻子は、黒鳥が用意した戸塚教会近くの古びたアパートに引っ越していた。あの忌まわしい「拉致事件」から8ヵ月、アパートの窓の外には緑が生い茂り、蝉が鳴いていた。 清水に脱会の意思を伝えた後の麻子は、太田八幡教会に通いながら、...
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10.マインドコントロール論の限界

マインドコントロール論の限界 注目すべきは、このような非合法な行為がいまだに行われているのは、先進国では日本だけだという点だ。 アメリカでも、一部宗教の信者などに対し、「ディプログラミング」と呼ばれる拉致監禁説得が、70年代から活発に行われ...
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09.”保護説得”の原点

”保護説得”の原点 いったい、このような野蛮な拉致監禁はいつ頃から始まったのか―。 拉致監禁に前史があるとすれば、それは信者を「精神病院に隔離、入院させた」暗い歴史であろう。 弁護士の上野忠義の調べによれば、1986年までに17人の信者が強...
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08.差別語と包丁

差別語と包丁 他の悲惨な「監禁」事例についても触れておきたい。 東京に住む現役信者の小林宗一郎(32歳)は、過去3度にわたり拉致監禁を体験している。(表参照) 3度目の監禁では、彼はロープで縛られたままの状態が続き、ついには血尿を垂れ流すま...
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07.脱会の果てに

脱会の果てに 数日後の夜、黒鳥が突然現れ、「移動」を告げた。母親と妹に両腕を抱えられた麻子が両親の車に乗ると、傍らに止まっていたもう一台の先導役の車が静かに走り出し、父親はその後を追うようにしてアクセルを踏んだ。 再び、両親が語る。 「車に...
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06.遠隔心理操作

遠隔心理操作 舞台を再び、監禁直後の部屋に戻す。 怒りに震える麻子に、両親は土下座するのみで、代わりに妹が説明した。 「こんなことをしてごめん。統一教会の影響を受けない場所で、じっくり、家族だけで話し合いを持ちたかったの。それにはこうするほ...
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05.勧める牧師

”保護説得”をすすめる牧師 時計の針を、早稲田通りでの騒動から1年ほど前に戻す。 94年6月頃のことだ。麻子の家族は苦悩していた。3年前に娘の統一教会入信がわかって大騒ぎになったとき、宗教に詳しいという親戚が「教団の影響が及ばないところで説...
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04.拉致監禁事例

統一教会信者が拉致監禁された事例 年被害者氏名説得者(牧師)事件の概要と経過88年中島裕美(当時25歳)黒鳥栄自宅に戻る途中、横浜市内で両親らに拉致される。同市内のマンションに2週間監禁。後日、脱会。95年高須美佐(当時27歳)黒鳥栄・清水...