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拉致監禁をなくす ~親子関係の断絶と修復~

過去の事例

拉致監禁をなくす会が主催する、

第1回 拉致監禁をなくすための集い ~親子関係の断絶と修復~

という集会に参加してきた。

特筆すべきは、Aさんという監禁被害者と、監禁実行者であったお母さんが一緒の場所で、
「保護説得によって断絶された家族関係とその修復」をテーマに会合を開いた、という点だ。
恐らく日本で初めての試みではなかろうか。

会合では、家族の保護説得(拉致監禁による強制脱会説得)の経緯が説明され、質疑応答が繰り返された。
自分の家族の内容を話すだけも、しかも社会問題とされる”拉致監禁”をテーマに集まった50~60名の人達の前で話すというだけで、とても勇気のいることだったと思う。

質疑応答の中で印象に残った点を幾つか挙げてみる。

●監禁被害者のSさんは、監禁中から過覚醒や睡眠障害等のPTSDの症状が始まったという。自由が許されず、また親や家族が他の第三者のいいなりに動いていることが本当に嫌であったと…

●Sさんのお母さんが、統一教会に入ると、教会の上司の言いなりになり、自分の意見を言わなくなり、不自然さを感じたことが、さらに不安に感じた。

●脱会後も、監禁された怨みが消えず、親子の膠着状態がかなりの期間がかかった。
親戚は「救ってあげたんだ、感謝しろ」という意見。
PTSDによる激しいアトピーにも悩まされ、繰り返し、繰り返しSさんは親に恨み言を言い続け、その苦しみを理解されるまでに、何年もかかったということ。

●Sさんのお母さんが、教会の脱会相談勉強会に通っている時、脱会してから親子関係が良くなったという話をあまり聞かなかったという。
特に兄弟関係が悪いところが多かった。

●監禁体験を持つ子供の方も、親と一緒にいることを避け、表面上は仲良く繕っていても、本音で語りあっている人は殆どいない。

●裁判中、牧師の立場の悪くなることを発言し、SさんもSさんのお母さんも牧師から酷い扱いをされた。

●統一教会の問題点は、エンドレスな高額献金。

●反統一教会側の牧師と弁護士はつるんでいる
弁護士は紹介されることによって、利益を得ている。
弁護士も、拉致監禁のことを了承していて、犯罪的行為であることがわかっているにも拘わらず、あたかもそのことがなかったかのように振る舞う。
牧師がアベルで、父母の会はカインという主従関係。
牧師の命令で拉致監禁が実行される。

●親子が本音で語り合うことが大切
Sさん家族の経験をもとに、さまざま考えさせられる内容の証言が語られた。親側の心境も理解で来た。
事件から、10年以上を経て、本音をぶつけ合って、ようやく和解に至った。
今だからこそ、こうして重い内容が語れたのであろうが、その背景に壮絶な月日が重ねられたことを感じさせられた。

●一番胸を打たれたのが、Sさんのお母さんが保護説得を実行したことを後悔し、涙ながらに語られたことだ。

「うちの場合は、酷いことをしたんですよ。
あの頃は、分からなかったんです…
監禁されて、どんなにつらかったことか…」

偏見と組織同士の利害に巻き込まれ、我が子を数ヶ月も監禁するという事件を起こしてしまった家族…

Sさんの家庭は、お母さんが被害者であるお子さんの気持ちをしっかり受け止めた末に、米本氏という保護説得の問題点を理解する第三者の介入があって、ようやく本音で語れるまで関係が修復した極めて稀な家庭だ。

保護説得を実行した末、今ではその話題はタブーになって表面上の付き合いでしかない、心はいつまでも解放されていない。
そんな、かなりの数の傷を背負った家族が、今でも日本社会の水面下に眠っている…

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