アメリカのドラマで保護説得を題材にした回があった。
ドラマ名は、「ヴェロニカ・マーズ」
女子高生探偵ヴェロニカが、過激で謎めいた難事件を解決していく内容だ。
“保護説得”が扱われているのが、シーズン1 第9話「彼の居場所」
私立探偵である父親のアシスタントを務めるヴェロニカ。
ある日、カルトに入った男子学生の両親から、息子を取り戻すために、そのカルトの違法性を警察に暴露したいと、調査を依頼される。
カルトの名前は「Mooncalf Collective」(空想する愚か者の共同体)。
主人公は、「カルトは犯罪集団」という偏見から、大麻栽培、セックススキャンダル、献金スキャンダルなどを想定して率先して粗探しをするが、一向に違法性が見つからない・・・
そうこうするうちに、もともとは傲慢なセレブ坊やだった男子学生が、一転して素敵な人間になっていることや、集団の人間がみな空想的ではあるが善人であることを発見し、この「カルト」が実は一般社会よりも健全な集団ではないかと思い始める。
洗脳集団と決めつけていた主人公の父親さえも調査とともに認識を改めていく。
逆に、男子学生の両親の「息子を取り戻したい」という言葉の背後に親のエゴがあることにも気づく。
その両親に、「カルト」の違法性がなかなか見つからない旨を伝えるが、しびれをきらした両親は、Deprogrammer(脱洗脳のプロ)を雇うと言い始める。
すっかり男子学生と仲良くなった主人公は、拉致の現場を目撃するが、証拠不十分で何もできない。
数日過ぎると、男子学生は、元の傲慢セレブ坊やの姿で学校に帰ってきた・・・という話。
ヴェロニカ・マーズ | Veronica Mars 公式サイトより
このドラマは、大ヒット映画「マトリックス」シリーズ、「リーサル・ウェポン」、「ダイ・ハード」などを手がけた映画プロデューサーのジョエル・シルヴァーが手がけている。
なお、実際過去に大きな裁判となったアメリカでは、保護説得は違法となっている。
日本では、決して水面下に現れてこない拉致監禁保護説得。
社会問題としてスポットが当てられる日は、いつか来るだろうか。
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