統一教会は、その教えや多くの教会員の素直で純粋な心持ちなど良いところはたくさんある。
その理想は高く、多くの宗教がそうであったように、特に草創期には本気で世の中を改善していこうという気風があふれていた。
しかし、その活動には諸々の問題点があった。
熱い思いとは裏腹に、新興宗教としての基盤のなさから経済と伝道に力を入れることになる。
その活動に力を入れるばかりに いわゆる霊感商法や高額献金などが問題となり、一部のダメな幹部の指導などが取りざたされ、信仰に疑問を持つ人たちなどに恨みを買い、マスコミでも報道されていった。
数年ぶりに知り合いの現役信者の方と一緒に地元の教会をのぞきにいったのだが、今は子供たちのはしゃぎ声も増え、礼拝も一般のキリスト教会と似たような雰囲気である。
これをカルトというなら、宗教団体というものはみんなカルトかもしれない。
日本ではとくにキリスト教に関する認識も低いし(クリスチャンも日本人口の約1%)理解しがたいのかもしれないが。
さて、知り合いの現役統一教会信者から聞いたところによると、今年の春に日本統一教会会長から次のような内容のものが全国の統一教会の幹部宛に流されたという。
その一部を紹介する。
『教会員の献金・勧誘活動、教育活動における指導』
- 献金と先祖因縁等を殊更に結び付けた献金奨励、勧誘行為をしない。また、霊能力に長けていると言われる人物をして、その霊能力を用いた献金・勧誘行為をさせない。
- 教会員への献金の奨励・勧誘行為は飽くまでも教会員本人の信仰に基づく自主性及び自由意志を尊重し、教会員の経済状態に比して、過度な献金とならないよう配慮する。
- 献金は統一原理を学んだものから、献金先が統一教会であることを明示して受け取る。
- 上記1、2、3について、教会指導者(地区長・教区長・教域長・教会長)が責任を持ち、教会員の献金奨励、勧誘行為において、教会員等による社会的批判を受けるような行為が行われないよう指導・監督する。
また、聞いた話によると“祝福のマッチング”という合同結婚式で教祖や幹部が結婚相手を決めるというシステムも今後なくなっていくらしい。
当たり前とも思える内容だが、少しでも統一教会内部の問題点がより改善されることを望む。
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